| 作品紹介『SWH』 |
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| 【非日常への箱舟】
日常の生活から忘却された「非日常」を回帰させ演出すること、それがこの建築の主要なテーマである。この建築は、阿蘇山を望み、雑木林が今なお残る別荘地の一角に建ち、3面を道路に接し、高低差が4Mもある斜面地であった。建築は地面から持ち上げられ敷地に置かれる。その様相は台地に浮かぶ船のようでもあり、ガラスに包まれた舞台のようでもある。建物を迂回するように長く弧を描いたスロープは、非日常へ意識を変えていく。スロープで建物の裏に廻りエントランスに入る。一旦、風景を遮断され建築というフィルタにかけられた風景に出会う。あらためて建築を通して、この『場』を意識下に発見する。 内部はあたかも雑木林の中にいるような錯覚を起こさせる。遠くの山々、太陽の動き、近くの雑木林、そこに写し込まれた風景は映像的であり、時間とともに変化し続ける。連続する木で仕上げられたガラスのバックマリオンは、外部の雑木林と呼応し、境界を曖昧にし内部までその風景の感覚を延長させる。鏡の壁、床の大理石やガラステーブルにまで写りこませた風景は反復・積層・増幅され虚像が実像と溶解しあい、意識の中に幾重にも風景が映り込んでいき、この『場所』に在ることを強く意識させられるのだ。 内部の仕上げは木と白とシルバーで統一し、階段・壁や水まわりに至るまで、この空間の質を損なわないようなデザインとしている。 |
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